2005年04月26日
人間椅子 / 三悪道中膝栗毛 -2004-
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01. 洗礼 ★ 02. 野垂れ死に 03. 意趣返し ★ 04. 道程 ★ 05. 与太郎正伝 ★ 06. 悪霊 ★ 07. 新生 ★ 08. 夜間飛行 ★ 09. のれそれ ★ 10. 発射 ★ 11. 痴人の愛 |
元祖純和風ハードロックバンド、人間椅子の現時点での最新作。
「和風」といえば今ではすっかり陰陽座のほうが有名ですが、奴らが平安メタルなら
人間椅子は江戸メタルであります。相変わらずのBlack Sabbathラヴな人間椅子サウンドですが、
アメリカンノリノリロケンロー"道程"、ZEP風ポップソング"与太郎正伝"、
能天気ですらあるポジティブソング"新生"、「ええじゃないか」な"のれそれ"など、
徹頭徹尾ドゥーミー!ではなくキャッチーな曲もやってくれるあたり面白いバンドです。
まぁ「ダンシン~グ!シンギン~グ!」なんてこのバンドがやればギャグにしか聞こえませんが(笑
しかし決して色物の一言で片付けられる音ではなく、初期サバスがそのまま走り倒してるような"悪霊"や
歌詞にガツンとやられる"意趣返し"、スペーシーなベストチューン"夜間飛行"など本当に感動しました。
これほどの音を出してる人たちが音楽一筋で食べていけない現状に世の中の不条理を感じますなぁ。
しかし"発射"はほんと腹抱えて笑った。面白すぎ。
名盤:★★★★☆ 有名:★★★☆☆ 聴易:★★★★☆
2005年04月25日
S.O.D. / Speak English or Die -1985-
正式名称は「Stormtroopers of Death」でしたっけ?
アホみたいな曲数ですが全部で30分弱、CDではボーナスでさらに数曲プラスされてます。
AnthraxのGt.スコット・アゴ髭・イアンとDr.チャーリー・ベナンテに元AnthraxのBa.ダン・リルカ、
ハードコアパンクバンド PsychosのVo.ビリー・ミラノとで結成されたプロジェクトバンドです。
「おフザケプロジェクトなのに歴史に残る名盤を作った!」とはもう使い古された文句ですが、
ハードコアとスラッシュメタルを融合させた至上初のアルバムとしてみれば確かに傑作です。
"Milk"ではブラストビートまで飛び出すベナンテのドラムは本当に凄いの一言。
音楽史上初めてブラストビート使ったアルバムだと風の噂で聞いたんですが本当なんですかね?
しかしまぁこんなこと書いてる今もアホらしいんですが…"The Ballad of Jimi Hendrix"なぞポカーンですよ。
↓の評価は最大級の賛辞です。★5つけるよりこの人たちは嬉しいでしょ多分。
ちなみに2ndも出てますが、これはジャケットだけ傑作。
名盤:☆☆☆☆☆ 有名:★★★★☆ 聴易:★★☆☆☆
2005年04月24日
I Pooh / Un Po Del Nostro Tempo Migliore -1975-
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01. Preludio 02. Credo 03. Una Storia Che Fa Ridere 04. Oceano 05. Fantasia 06. Mediterraneo 07. Eleonora, Mia Madre 08. 1966 09. Orient Express 10. Il Tempo Una Donna La Citta |
最近プログレ紹介してなかったなぁ~と思ってこれを引っ張り出してきましたが、
「イプーはプログレじゃねぇ!」という怒号と共に石つぶてが飛んできそうで戦々恐々としております。
さて、イタリアの大ベテランポップロックバンド I Pooh。66年デビュー今でも現役バリバリの彼らですが、
30作近い作品の数々を全部持ってる日本人なんて何人いるんでしょうか。
勿論僕も数作を聴きかじってるだけですけど、その中でも一押しはこの邦題「ロマン組曲」。
日本のプログレファンから一番人気があることからも分かるとおり、
オーケストラをフィーチャーした歌ものシンフォニックロックの大傑作です。
5.のフォークソングなんかで聞かれるイタリア語の響きはまさにロマンチック。
ジャケットと邦題のイメージにピッタリ、中世の世界に思いを馳せながら
日曜の午後に紅茶を飲みつつ楽しみたい非常に上品なアルバムです。あぁ発想が貧乏臭い
名盤:★★★★★ 有名:★★★☆☆ 聴易:★★★★★
2005年04月23日
Nelson / Imaginator -1996-
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美形金髪双子デュオの3rdアルバム。名盤ではないと思います。
コンセプトアルバムということで、やたらSEが入ってて鬱陶しいことこの上ない。
でも曲単位で見れば、本当にすんばらしい名曲が揃ってますので紹介。
"Kiss Me When I Cry"に"Sooner or Later"、笑うほどBon Jovi風の曲です。
しかしこんなこと言うと刺されますが、僕はBon Joviのどの曲よりも好きですね。
それよりも特筆すべきは、HR/HM界のレノン・マッカートニー、Enuff Z'nuffの
チップ・ズナフ&ドニー・ヴィーが作曲面で参加している"She Gets Down"と
"We're All Alright"。さすがの名曲メイカー、震えが来るほど素晴らしい曲です。
12曲目"Action"、曲名だけで気付いた方には投げキッスを差し上げたい気持ちですが
あのSweetの大名曲のカバーです。未聴の方は信じられないかもしれませんが、
本家やLeps、Atomic Playboys以上にハードな仕上がり。これだけでsuma的贔屓ポイント大幅アップ。
中古屋で投売りされてますし、ポップメタルファンなら買って損の無い作品だと思います。
名盤:★★★☆☆ 有名:★★★☆☆ 聴易:★★★★★
2005年04月21日
William Lyall / Solo Casting -1976-
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「Two's A Crowd」CD化前祝いと言うことで、前も触れましたけどこのアルバムの紹介を。
僕の敬愛する伝説的ブリティッシュポップロックバンドPilotの、Key奏者
故ビリー・ライオール唯一のソロアルバムです。この作品を発表した時は
彼はPilotを脱退していたのですが、ゲストとしてPilotの面々の名前が見られます。
その他にもフィル・コリンズやフィル・チェン、ロバート・アーワイなど腕利きが
バックを固め、とても完成度の高い素晴らしい英国ポップスの作品となっています。
ストリングスアレンジ、そしてこのKeyの美しさにはひたすら溜息が出るばかり。
ルックスに似合わないおどけたような声には若干癖がありますが、僕は大好き。
もしかするとPilotの作品群より好きなアルバムかもしれません。
僕のようなブリティッシュファンには垂涎もののサウンドだと思います。
現在入手困難ですが、これもそのうち再発してくれることを信じたい。
名盤:★★★★★ 有名:★★☆☆☆ 聴易:★★★★★